リクルートの中の人のブログ

リクルートでWEBの事業責任者兼グループマネージャーしてます。趣味で勝手にUI改善・グロースハックについて考えています。リクルートで学んだこと、キャリアや働き方、コミュニケーションについても暇なときに書くよ。

成長実感を得たいなら主眼を「自分」→「周囲」に移すべき!

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私、ビジネス書を読むのが好きです。最近読んだ中で、この本がダントツで面白かったのでシェアです。

やる気を引き出し、人を動かす リーダーの現場力
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◆サマリ

  • 10年右肩下がりのミスターミニットに若干29歳で社長に就任した著者。
  • 売上が上がらないのは現場と経営の間に「現場軽視」という大きな溝があったから。この溝を埋めることこそが復活の鍵。
  • そこで徹底的に現場を周り、現場の不満を解消していくことで信頼を勝ち得ていく。
  • 徐々にフォロワー、部下のリーダーを育成していき、組織風土まで改革。
  • 最終的に売上は過去最高水準まで回復。

 

◆リーダーシップの形
この本を読む中ではっとしたことは「引っ張るだけがリーダーシップではない」ということ。著者は、
トップダウン
トップダウンのやり方は100人規模のベンチャーなら通用するかもしれないが、組織が大きくなるに連れて難しくなる
・逆ピラミッド型
→大きくなった組織では経営は現場を支えるような「逆のピラミッド」の構造にすべきで、小さな逆のピラミッドが複数組織の中に存在することが重要
と説いております。私は規模は違えどこのリーダー論に強く共感しました。

 

◆自分の経験
自身の経験を振り返ると、若かりし頃にサッカーに打ち込んでいたときキャプテンなどをしていたとき、私は「俺はこんだけ頑張っている!だからお前らついて来いよ!!」というようなリーダーでした。これは先程でいう「トップダウン型」のリーダーですね。
このリーダーが活躍するような組織って2つ条件があると思っていまして、
1.リーダーに圧倒的な部分があり、カリスマ性があること
2.高いモチベーションを自分で保てるフォロワーの集まりであること
だと思っています。
こういう特徴を持った集団はこのトップダウン型のリーダーによって圧倒的な成果を残せると思います。(ちなみに私はサッカー上手くない上に、モチベーションもまばらな集団についてこいよ!と言っていたので、全然ついてきてもらえませんでした。笑)

当時私は、

  • 結果が出ないのは自分のせいではなく、自分と同じぐらい努力できない周囲のせいだ
  • 俺が11人いれば強いチームになるのに
  • 俺がやらなきゃ誰がやるんだ

という、なんとも独善的な思想を持っていました。笑

しかし、大人になるに連れてこのままではいけないと思う節ございまして、、、笑
本に影響を受けたり、自分の周囲で仕事ができると感じる人がどのような行動をしているのか、どのような思想をしているのかを自分なりに考え続けた結果、徐々に「俺が正しい。俺がやらねば」という思想から「価値観は人それぞれ違う。周囲の良さを引き出そう」という思想に変わっていきました。
そうなると不思議なもので「なんだか気づくと周囲に信頼してもらっている、リーダーと思われている」ということが増えていました。つまり、自分の思想がトップダウン型から逆ピラミッド型にシフトしていった結果、周囲に対する見え方も変わっていったようです。


◆本題:成長実感を得たいなら周囲のことを考えよう!
ようやく本題です。笑
私のキャリア観の中で最重要なものは「成長実感」なのですが、不思議なものでトップダウン型で自分が引っ張らなくては!!と思っていたときより、逆ピラミッド型でみんなの良さを活かし合おうしている時の方が成長実感が高いのです。自分の成長を考えるより、周囲のことを考えたほうが成長実感があります。

これはある程度ロジックで説明できるなと思っておりまして、

  • 自分の生産性のみを考えているより、チームとしての生産性を考えた方が総論として生産性は上がる
  • 生産性の高いチームは低いチームと比較して成果を残しやすい
  • 成果を残すことで、成長したという実感を得られる

という流れかなと思っています。

もちろんこの話はには例外があります。トップダウン型がはまって凄い成果が残せる組織や人ももちろんいると思っています。ただそれは上記の通り、一部のカリスマのみではないかと思ってしまうのです。私のようなカリスマ性も能力も高くない一般人の場合、個人の最適化を考えるより、周囲の最適化を考えたほうがチームとしての生産性が上がり、結果として事業も自身ものではないでしょうか。


自分を成長させたいなら、自分で結果を残すことを考えるのではなく、周囲の良さを引き出すことを考えることが結果として自分の成長に一番繋がるのです。


あの有名なドラッガー先輩もこのように言っています。
「いかなる優れた部分最適も、全体最適には勝てない」

 

成長したいんだけど何すりゃあいいかわかんねーんだよな~なんてお考えの方、ぜひ一度主眼を移してみてはいかがでしょうか??